ジブリを代表する映画作品といえば天空の城ラピュタでしょう!
ラピュタは、機械工の少年パズーと、飛行石を持つシータが出会い、飛行石を巡る陰謀に巻き込まれていく作品です。
この作品では、現実世界とは異なる独特な世界観が描かれており、天空に浮かぶ帝国や、謎のロボットが登場したり、何を伝えたいのか考察する必要がある作品なんですよね!
監督の宮崎駿は、この作品にどんなメッセージを込めたのでしょうか?
今回は、宮崎駿がラピュタで、何を伝えたいのか、ロボットの謎などにも触れながら、隠されたメッセージを考察してきます。
Contents
【天空の城ラピュタ】 何を伝えたいか解説!
『天空の城ラピュタ』を作る切欠は、高畑勲監督作品『柳川堀割物語』の制作費を稼ぐためです。
同作に出資していた宮崎駿監督は、高畑監督が予定の資金を使い果たしてしまい、金策に困り果てて鈴木敏夫さんに相談。新たに映画を作って金を稼ぐことを提案され、『ラピュタ』の企画が動きました。 pic.twitter.com/ruGXKJz4zv— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) April 24, 2023
天空の城ラピュタでは、昔ながらの人間らしい暮らしをしている人々と、島を破壊できるほどの力を持った天空の城が登場します。
そして、普通の暮らしをしているパズーと、強大な力を持ち、野望を抱くムスカが対比として描かれていますよね。
このような描写から、宮崎駿監督は、人間らしい暮らしの素晴らしさや、進化を続ける現代社会への警鐘を鳴らしていたのではないでしょうか?
まずは、ラピュタで何を伝いたいのか、細かく考察していきましょう!
ラピュタで何を伝えたいのかは人間らしい暮らしの素晴らしさだと考察!
ジョージア🇬🇪の秘境、ウシュグリ村に行ってきた。ヨーロッパで最も標高の高いところ(2,410m)に位置し、先住民族のスヴァン人が生活をしているらしい。「天空の城ラピュタ」のシータの故郷、ゴンドアの谷のモデルになったとも。まさに絶景、本当に美しい場所だった。 pic.twitter.com/sEaaZt1Vsr
— なかのけんと (@nakaken0607) June 25, 2019
ラピュタでは、両親を失い機関工で働く、天涯孤独な少年パズーが主人公です。
パズーは、辛い過去を持っていますが、13歳ながら飛行機を制作する頭脳と、技術を持ったすごい少年なんですよね♪
一方、この作品の悪役であるムスカは、若くして大佐に上り詰める能力はあるものの、己の野望のためなら、手段は選ばない残忍さを持っていました。
さらにムスカは、王族という生まれや、ラピュタという強大な力も持っており、主人公のパズーとは正反対に描かれています。
そして、最終的には強大な力を持っているはずのムスカが、普通の暮らしをしていた少年に敗北してしまうわけなんですよね!
このことから、地位や名誉、力などを持っていることよりも、人間らしい普通の暮らしこそ本当の幸せだと伝えようとしていたのではないでしょうか?
主人公のパズーと、ヒロインのシータのその後は描かれていませんが、二人で幸せになっていたのだとしたら、より普通の暮らしの素晴らしさが身に染みそうですね。
進化する文明に対して警鐘を鳴らしている!
『天空の城ラピュタ』には後日談があります。
故郷に戻どって元の生活をしているシータのもとに、パズーからの手紙が来るというものです。その手紙には、ドーラたちの話や、政府の話。それから、オーニソプターがもうすぐ完成しそうなので、「会いに行くよ」ということが書かれています。 pic.twitter.com/QLS9BnuoGC— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) August 30, 2019
ラピュタでは、人間らしい暮らしが幸せだと伝えたいと考察しましたが、他にも伝えようとしていたことがあると思います。
それは、進化する文明に対しての警鐘ではないでしょうか!
この作品は、1980年代に制作されたということもあり、目まぐるしく現実社会が変わっていたことが考えられます。
そのため、様々なものが誕生し、社会はどんどん便利になっていたことでしょう。
しかし、便利になると同時に、公害や社会構造の変化など、多くの弊害が生まれたことも事実です。
これを見た宮崎駿は、現実社会への警鐘として、ラピュタで発展した文明の果てを描き、人間らしい暮らしを忘れさせない様にしようと思ったのではないでしょうか!
これからも、現実社会はさらに進化をしていくと思いますが、この作品を見て、一度立ち止まって考える時間も必要なのかもしれませんね。
【天空の城ラピュタ】ロボットの謎や宮崎駿の隠されたメッセージを考察!
兵士を、軍国主義者を、
殺意不要で、
元の心ある人間に
戻してやろう。
合法的に人を殺してもいいと
洗脳されている。#巨神兵
殺意のROMを取り除き、
人の心をプログラムする。#兄弟姉妹・殺意不要#成人思考・恒久平和#人の心・人間の自己愛pic.天空の城ラピュタpic.twitter.com/KisMWD67qS
— 平和への道@彡トシピコ彡 (@toshipiko007) April 29, 2023
天空の城ラピュタは、スタジオジブリ設立のきっかけになった作品であり、宮崎駿自身の家族などをモデルにしたキャラクターもいて、メッセージ性が強い作品です。
その中でも、劇中に登場するロボットは、多くの人が謎に感じたのではないでしょうか?
あの謎のロボットは、高度な文明が過去にあったという、象徴的な存在として登場するのだと考えられます。
これを踏まえて、この作品を最後まで見ていくと、宮崎駿の隠されたメッセージが、文明の果てには滅びしかないなのではないかと考察できませんか?
次は、ロボットの謎や、宮崎駿がラピュタに込めたメッセージについて考察していきましょう!
謎のロボットは高度な文明の象徴!
映画『天空の城ラピュタ』
真っ直ぐで純粋な映画だと思います。
やりたい事を詰め込んでいる感じが好きです。
空に浮かぶ島、機械文明、ロボット兵、失われた技術。冒険への憧れとボーイ・ミーツ・ガール。
大作主義以前の、ユーモアあふれる親しみやすさが素敵でした。
不朽の名作です。 pic.twitter.com/kkIdyXlEHg— Daiki (@Daiki_mikan) August 13, 2022
ラピュタでは、名前も無い印象的な謎のロボットが登場します。
ロボットには、兵隊型と園丁型と呼ばれる2種類が登場しており、兵隊型の怖さと、園丁型の優しい雰囲気は、全く別の存在の様でしたよね!
ですが、この2種類のロボットは、役割が違うだけであり、大きさや性能などに大きな差はない様です。
さらに、このロボット達は700年以上活動が可能なようで、劇中では現代文明では存在し得ない、オーパーツのような扱いになっていました。
このことから、ロボットを登場させたのは、過去に今よりも優れた文明が存在することを示唆するためだったと考えられます。
なので、この謎のロボット達は、高度な文明の象徴と言えるでしょう!
ちなみに『ルパン三世』でも、見た目がほぼ同じロボットが登場しますが、同一というより、そのままデザインを流用しただけのようです。
また『風の谷のナウシカ』には、巨神兵が登場しますが、こちらとも関係がないということがわかりました!
次は、この謎のロボットから、宮崎駿の隠されたメッセージを考察していきましょう。
宮崎駿の隠されたメッセージは文明発展の果てには滅びしかないだと考察!
不思議 不思議 まか不思議
「呪文 バルス」
天空の城ラピュタで、物語の終盤に主人公の
パズーとシータが一緒に唱える滅びの呪文が
ありますね♪。実は、このバルスは社会現象にもなっており、
天空の城ラピュタの内容を知らない人でも、
この呪文だけは知っている人が多いと言われています。 pic.twitter.com/qKX36mPZyf— まめお だが ……ひ ま を だ が ね ♪ (@suiming666) August 21, 2019
ラピュタでは、劇中の時代背景とは異なる、先進的で高度なロボット文明があったことが判明します。
しかし、この文明滅んだことにより、ロボットが使われていた時代より、劇中では人間らしい暮らしをしているんですよね。
宮崎駿は、まるで時間が逆行したかのような、ラピュタの世界観を描くことで、文明発展の先には滅びしかないというメッセージを伝えようとしたのではないでしょうか?
確かに、文明が進み便利になることは、人間にとって素晴らしいことです。
ですが、それが進み過ぎてしまうと、便利になり過ぎたからこその争いや、文明が崩壊するほどの出来事が起こるのではないでしょうか?
現実世界でも、今我々が生きている世界は、文明が何度も滅んだ後の世界なんて、都市伝説的には言われていますが、ラピュタの世界もこれに近いものだと思われます。
宮崎駿は、文明が発展し豊かになる一方で、広がり続ける貧富の差や、核以上に強力で人間が扱えない兵器の登場など、恐ろしい未来を想像したことでしょう。
だからこそ、辛い過去がありながら、人間らしく幸せに暮らす勇気ある少年パズーが、この作品の主人公であり、富や名声、帝国の復興を求めるムスカが悪役だったと思います。
きっと、ラピュタという作品を見て、幸せとは何なのか考えて欲しかったのではないでしょうか。
まとめ
「天空の城ラピュタ」
再読しました。
一時ラピュタにどハマりしていた時期がありまして😀
その時買いました。小説版は映画にはなかったシーンなどもあって面白いです✨活字はドキドキが増す気がする。 pic.twitter.com/akKtby95qA
— コツ@読書垢 (@kotokotoshiba) April 2, 2019
今回は、天空の城ラピュタという作品は、何を伝えたい作品なのか、ロボットの謎や宮崎駿の隠されたメッセージは何だったのか考察していきました!
ラピュタは、何を伝いたいのか考察していきましたが、人間らしい暮らしの素晴らしさを伝えたかったと考察します。
そうだとすると、高度な文明の象徴として登場した、ロボットの謎や、主人公の生い立ちなどもしっくりくるんですよね!
宮崎駿は、文明発展の先には滅びしかないという、隠されたメッセージを、我々に映画を通して教えようとしていたのではないでしょうか?
だからこそ、高度な文明が滅んだ後の世界を描き、人間らしい勇気ある少年を主人公にしているのだと思います♪
最近は、AIなどの発達がめざましく、日々新しい技術が登場していますよね。
そのような今だからこそ、この作品を見て、人間の原点に立ち戻る瞬間が、必要なのかもしれません。