ジブリ映画「千と千尋の神隠し」の世界観は独特で、登場するキャラクターも不思議な人物が多いですよね。
その中でも黒い影の存在は、電車のシーンや飲食店でも見かけることがあり、あの影は何?いった声が多くありました。
湯屋に神様がやってくることから、黒い影も同じ神様なのでしょうか。
そこで今回は、【千と千尋の神隠し】に登場する「黒い影」も神様なのか、飲食店と電車シーンの影は違うのかを調査しました!
Contents
【千と千尋の神隠し】「黒い影」も神様?
#子供の頃怖かったもの
千と千尋の神隠し
親が豚になって街?にどんどん黒い影が出てくるシーンがすごく怖かった pic.twitter.com/ZbjgTQE86A— 🐱🐈夜櫻まっちゃん🐈🐱 (@Matchan_Alter) December 11, 2018
千尋が両親を探しているときにすれ違ったり、飲食店でおいでと手招きしていた黒い影。
子供ながらに謎の黒い影が怖いと思っていました…。
黒い影の正体は神様で、人間界からきたばかりだから黒い影のままなのではないかと思います。
カオナシとも似ているような気がしますが、何か関係があるのでしょうか。
この黒い影の正体について考察してみたので、ご覧ください!
黒い影の正体は?
昨日千と千尋の神隠しあってて
甥っ子と仲良く見てたんだけど、
黒い影がたくさん出てくるシーンで
祖母が
「トトロ?」
て聞いてきて吹いたよね∵ゞ(´ε`●) ブハッ!!
トトロ要素ゼロ🤣 pic.twitter.com/L7Zv0Vpm2X— もえの (@LAW1220men) January 8, 2022
歓楽街や電車の中にもいた黒い影は、湯屋にやってきた神様と同じような神様なのではないでしょうか。
他の方の考察を見てみると、幽霊や妖怪の類といった説を目にします。
千尋が迷い込んだ異世界はあの世とこの世の狭間で、あたりが暗くなったときに黒い影は現れ始めました。
両親が神様のお供物を食べてしまった罰で豚になってしまい、千尋は両親を置いて逃げます。
そして千尋は来た道を戻り、トンネルの方に向かおうとするのですが、その道は海のようになっていて戻ることができませんでした。
そこへ現れた船から黒い影がどんどん出てきましたが、陸地に降りたときに黒い影が具現化していきましたよね。
神様というのは、人間界では姿の見えない存在です。
人間界から湯屋や繁華街で食事をしにやってきた神様たちは、あの世界にやってきたばかりだったから黒い影だったのではないでしょうか。
カオナシと関係がある!?
カオナシ✩千と千尋の神隠し
黒い影のような物体にお面をつけたような存在。「己」を持たず、手からどんなものでも出す力を持つが、それはただの土くれが化けているものに過ぎない。 pic.twitter.com/R7GLBjiNwL— ジブリ*.+゚ (@0105ziburi) July 4, 2015
そうなってくると、カオナシも神様なのでしょうか。
カオナシは千尋のおかげで湯屋に入ることができましたが、湯屋は神様の姿にならないと入れない場所なのかもしれません。
しかし、他の黒い影とは違い「あ…あ…」ですが言葉は話すことができます。
物語の序盤からカオナシのことが見えていた千尋に執着していた点も、他の黒い影と違いますよね。
劇場版のパンフレットには、カオナシのことを「己というものを持たない悲しい存在」と紹介されていました。
もしかするとカオナシも神様で、誰にも祀られてない忘れ去られた神様だったのかもしれません。
【千と千尋の神隠し】飲食店と電車シーンの影は違う?
千と千尋の神隠しの海電車シーンの黒い影の人達、どういう意味なんだろうなー?ってずっと疑問だったんだけど、長年の謎が解けた。#ジブリ #千と千尋の神隠し pic.twitter.com/bssbkjW5cz
— Fランリーマンたぬき@ジブリ (@franktanuki_jpn) August 19, 2021
飲食店などの繁華街にいた黒影の正体は神様ということを解説しましたが、電車に乗っていた黒い影も神様なのでしょうか。
電車の影は神様ではなく、千尋のいた世界で何らかの理由で命をたった魂なのではないかと思います。
また、鎌爺のセリフからこれから自らの命を断とうとしている魂の可能性も…。
それでは電車に乗っていた黒い影について解説していきますね!
この世で亡くなった魂?
千と千尋の神隠しでさ
黒い影のかかった人いんじゃん
その人たち実は自殺するために
電車に乗ってるんだって
途中ある駅は自殺を躊躇った人
のためにあるもの
だからかまじぃは忠告したらしい。 pic.twitter.com/sziXz8tnbb— 眠り王子.。 (@lovejimaOo) May 24, 2015
電車に乗っていた乗客は、町にいた黒い影とは違って姿形がさまざまでした。
影ではありながらも、帽子を被った老人や女の子の姿なども。
このことから、電車の影は千尋たちの世界で何らかの理由で亡くなった人の魂で、亡くなった年齢のときの姿なのではないでしょうか。
そう考えると、色々な姿の黒い影なのもわかりますよね。
また、鎌爺が千尋に切符を渡したときの発言で「6つ目の駅だ。間違えるなよ。」や「昔は帰りの電車もあったが、近頃は行きっぱなし」という謎のセリフ。
この電車の終点は「あの世」で、途中で間違えると帰れなくなるということでしょう。
死者の魂の他にも、この世で毎日世間や社会の決められたルールの中で生きることに疲れ、自分を見失った人の魂とも考えられています。
自己を失った人たちが、ただ「死」へと向かうだけの人生を象徴しているのではないでしょうか。
途中で降りていった多くの黒い影たちは、とりあえず死なない道を選んだのかもしれませんね。
銀河鉄道に影響を受けたシーンでもあった!
【千と千尋の神隠し①】
“銀河鉄道の夜のような、自己犠牲による幸せを描いてみたかった”
by宮崎駿川で溺れた千尋を助けた兄は自己犠牲による死により、琥珀川の神、ハクとなる。
”誰かのために生きている私、私のために生きてくれた誰か”
「あの日の川で」より pic.twitter.com/Mxhuz5dqXI— トビコミ@営業コンサル (@tobicomi_sales) October 1, 2022
実はこの電車のシーンは、宮崎駿監督が宮崎賢治の「銀河鉄道の夜」をオマージュしたものだと語っています。
このことから、あの電車に乗っているのは死者に違いないという説が広まったのも考えられれるでしょう。
しかし、ただオマージュしただけで電車の乗客が死者だとは言っていないとも語っていました。
監督は「銀河鉄道の夜」の文字を具現化しただけで、「あの世行きの列車」という設定を真似したわけではないのだとか。
「銀河鉄道の夜」のワンシーンを表現するためだけに、千尋を列車に乗せるようにしたという話もあります。
それだけ宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に強く影響を受けたのでしょうね!
まとめ
『千と千尋の神隠し』の海原電鉄のシーンには、85年公開のアニメ映画『銀河鉄道の夜』に構図を似せたカットがあるというお話。
以前、岡田斗司夫さんが解説してて、その後、自分でも確認してみたのですが、網棚のカットなどもよく似てますね。 pic.twitter.com/b1BNCspyBC— いちな (@jmaieh) January 7, 2022
今回は、【千と千尋の神隠し】に登場する「黒い影」も神様なのか、飲食店と電車シーンの影は違うのかを調査しました!
黒い影の正体は神様という説が有力ですが、他にもあの世とこの世でさまよう魂や妖怪という説もあります。
飲食店と電車シーンにもいた影は、別物で電車に乗っていたのは死者もしくは死に向かっている魂なのではないでしょうか。
そこには宮崎駿監督が影響を受けた「銀河鉄道の夜」にヒントがあったんですね。
ただの黒い影ではなく、なにかしらの事情をもった影だったので、次に「千と千尋の神隠し」を見るときはまた違った目線で楽しめるのではないでしょうか♪