2017年夏に公開された、スタジオポノック映画の『メアリと魔女の花』。
この映画には、原作となる小説があるのをご存知ですか?
イギリスの女性作家の「小さな魔法のほうき」という小説が原作となっています。
メアリと魔女の花を映画化する際に、小説のテーマは変えずに新たな要素を加えることで、より冒険ファンタジーな作品にしたのだそうです。
そして、原作との違いはあるものの、根本的なテーマはそのままで映画は完成しました。
そのスタジオポノックがこだわったテーマとは一体なんなのか。
映画と原作との違いとともに、徹底調査してみたのでぜひご覧ください!
Contents
原作との違いは?
米林宏昌監督の新作『メアリと魔法の花』の原作、『小さな魔法のほうき』を読んだ(絶版になっているが、図書館で取り寄せた)。
話の筋はいたってシンプルだけど、アニメーションにすると面白い映像になりそうな場面が多く、アニメーターなら動かしたくなるだろうなという内容。#メアリと魔法の花 pic.twitter.com/62AJwgBBev— mitsu_plus (@mitsu_plus) December 30, 2016
メアリと魔女の花の原作は、イギリスの「魔法のほうき」という小説が元になっています。
原作を読んだことがある人は映画を観たときに、「こんな内容だったっけ?」となる人もいるくらい、まるで違う物語を観ている感覚になるそう。
原作を、よりファンタジーな物語にしたのがメアリと魔女の花です。
「ドキドキやワクワクに満ちたエンターテイメント作品を目指す」と語った米林宏昌監督は、どのような物語にしたのでしょうか。
原作と映画では、物語にどのような違いがあるのか見ていきましょう!
イギリスの小説が原作?
メアリと魔女の花の原作本「小さな魔法のほうき」を朗読したい♡ pic.twitter.com/97vV7MxXz4
— 🏮しろねこ亭ねこすけ🏮 (@shironeko_oo) June 24, 2017
映画の原作となった小さな魔法のほうきは、1971年に発表された児童書です。
日本語訳は1976年にあかね書房から刊行されていますが、今は絶版となってしまっているそう。
原作者はメアリー・スチュアートという女性の方で、英国では有名な作家です。
小さな魔法のほうきは、魔法もののファンタジー作品の原点とも言われているのだとか。
本の内容も読みやすく、テンポの良い描写に引き込まれて、あっという間に読み終えてしまうので、子どもにも人気の本です。
今はなかなか手に入らないので、図書館で借りて読む人も多いんだそうですよ!
原作との違いを調査!
CMで見るたびに何故か引っかかりがあった『メアリと魔女の花』MOE読んでやっとわかった。『小さな魔法のほうき』が原作本だったんだ。『小さい魔女』と一緒にずっと持っている。41年間。しかし、何度も読んだ筈なのに”なんにもおぼえていない” な。 pic.twitter.com/L8nlexk1O4
— みかみたえこ (@taeko4242) August 11, 2017
それでは、映画と原作との違いを見ていきましょう!
原作の小説では、映画の大まかなあらすじは同じです。
違う点はというと、原作ではメアリが恐ろしい魔法の世界へ迷い込んでしまうホラーな感覚を味わえますが、映画ではファンタジー要素が存分に組み込まれているのでホラー感は感じません。
さらに原作との違いは、物語の後半部分で感じる人が多いとのこと。
原作では、魔法の大学の人々が黒猫ティブを襲うなど怖い存在として描かれていました。
一方映画では、魔法界にいる人たちはなにも悪い人ばかりではないと描かれているため、原作ほどの怖さは感じず、小さな子供でも物語を楽しむことができます。
映画も原作である小説も、それぞれの世界観があるようですね。
小説のテーマや映画での新要素も解説!
メアリと魔女の花。今や失われた、古き良きジブリ的カタルシスを正しく継承した傑作。魔法がテーマでありながら、イヤボーンで解決させずに伏線を丁寧に張ってロジカルに進んでいく物語に米林監督の矜持を感じる。個人的にはジュブナイルムービーの新たなクラシックとなるのでは、と思うくらいに好き。 pic.twitter.com/skQLriG6Lg
— 町田カプセル (@machidacapsule) July 10, 2017
原作となった小説のテーマは、「ほんの少しのきっかけで大きな勇気が持てる」ということ。
何をやってもうまくいかず、毎日退屈に過ごしていたメアリが、黒猫ティブの為に必死に頑張る姿には勇気をもらえます。
さらに映画では、魔法には頼らずに自分の力で道を切り開いていくメアリの姿が描かれていました。
魔法なんかいらない、というのも原作にはなかった映画オリジナルの新要素です。
小説のテーマと映画の新要素について、この後もっと詳しく解説していきますね!
小説のテーマを解説!
小学生の頃に読んで、小説ではなく絵本でもなく児童文学となると
はてしない物語
小さな魔法のほうき
恋する魔女
ダントツすぎて3冊
#わたしを作った児童文学5冊 pic.twitter.com/XwEvX7CZei— 過不足なくバランスを取るか、過と不足でバランスを取るか 💀骨デビルマンド (@c___v) July 14, 2022
小説のテーマは「小さなきっかけで大きな勇気を持つことができる」ということだと思います。
メアリは退屈な日々を過ごす、ごく平凡な女の子。
そんな彼女がひょんなことから魔法の世界へ行き、大切なものを守るため、勇気を出して悪に立ち向かいます。
小さな魔法のほうきは、主人公の正義感と優しさ、そして勇気にこちらもハラハラドキドキしながら読める物語。
どこにでもいるような女の子が勇気を持って敵に立ち向かうのは、親近感も湧きますし、勇気を与えてくれますね。
映画では新要素も加えてさらに良い作品になった?
▼メアリー・スチュアート『メアリと魔女の花』
魔女の花の力でメアリは魔法大学へ。校長のマダム・マンブルチュークは何やら狙っているようで……?
映画を観たのでこちらも。とっても英国児童文学っぽい作品。
映画は原作を踏襲しつつオリジナル要素も多いかんじかな。 pic.twitter.com/x51aDJlG44— 螢 (@firefly_sin) July 12, 2017
映画メアリと魔女の花では、原作にはなかった新たな要素を加えて、物語をよりパワーアップさせたそうです。
物語の序盤から中盤までは原作のストーリーに沿って展開していきますが、中盤以降はほぼオリジナルのシナリオに変えています。
特に原作は、魔法界の住人は怖いイメージになっていますが、映画では魔法界の住人も悪い人ばかりではない描かれ方になっています。
映画のラストでは、魔法の力に頼るのではなく自らの力で立ち向かっていくということを伝えているように感じるストーリーでした。
メアリと魔女の花は、原作をベースしているものの、より冒険ファンタジーを感じる壮大な物語として制作されたのですね。
まとめ
夏に公開される映画「メアリと魔女の花」って、原作は【小さな魔法のほうき】なのね!!
大好きな本だから、嬉しい!
絶対観に行く!
小学生の時に読んで、大好きだから今でも本は保管してあるのよ♪#メアリと魔女の花#小さな魔法のほうき pic.twitter.com/cKpAWjZb8n— Haruko💉😷マスクを付けよう (@marukoCOROP2) May 3, 2017
メアリと魔女の花の映画を観て、「似たような物語を読んだことがある気がする…。」となった人も多く、改めて小説を読んだという声も多いこちらの作品。
小説と映画それぞれが伝えたかった「勇気を持つことの大切さ」というテーマは多くの人に勇気を与えたのではないでしょうか。
またメアリと魔女の花では、ファンタジー要素が多く盛り込まれているところが、原作との違いでした。
根本的なテーマはそのままでも、原作との違いがあるからこそ、映画も小説もそれぞれ楽しむことができますよね!
12月15日の金曜ロードショーはメアリと魔女の花が放送される予定です。
まだ観ていない方も、もう一度観たい方も、この機会にぜひご覧ください!