もののけ姫

乙事主は実在した?鎮西(九州)のモデルとなった場所や由来を徹底調査|もののけ姫

乙事主 実在
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巨大な4本の牙を持つイノシシ神、乙事主といえば映画【もののけ姫】に登場するインパクトのあるキャラクターですよね。

白い巨体と高い知性を持つイノシシたちのリーダー的存在、乙事主のような巨大イノシシは実在したのでしょうか?

ぴよ吉
ぴよ吉
ゾウくらい大きいイノシシっているの…?

また、現在の九州である鎮西から渡ってきたとされていますが、モデルとなった場所や由来についても徹底調査しました。

【もののけ姫】で鎮西(九州)から来た乙事主は実在したのか、また何をモデルに作られたのか、名前の由来となった場所についてなど、一緒にチェックしてきましょう!

 

【もののけ姫】乙事主は実在した?

乙事主は、物語の中盤で登場するイノシシたちのリーダー的存在ですね。

白い巨体に4本の牙を持ち、視力は失っているものの優れた嗅覚を持っており、遠く離れた場所で隠れていた猟師の存在に気付くなど並外れた感覚を持っている様子。

ぴよ吉
ぴよ吉
なんと500歳だそうです。

この乙事主は【もののけ姫】のオリジナルキャラクターで、実在していません

また、こんなに大きなイノシシは室町時代の日本には実在していなかったでしょう。

平均的なイノシシの大きさをご紹介するとともに、乙事主の意味深なセリフについても解説していきます!

 

乙事主のような巨大イノシシは実在しない!

日本に生息しているニホンイノシシの平均身長は約140cm、体重は小ぶりな個体で約80kg、巨大な個体は200kgを越えることもあるものの稀なのだそうです。

イノシシを家畜として改良したものがブタなので、一般的なブタの大きさをイメージしてもらうとサイズ感の想像がつくのではないでしょうか。

アシタカが山犬を助けるために持ち上げようとしたイノシシでさえかなり大きな個体だったことがわかりますね。

ぴよ吉
ぴよ吉
福岡筑前町に竹や藁で作られたイノシシは、高さ5メートル・全長9メートルでまるで乙事主みたいだったよ!

一方、乙事主はゾウのように大きく体重は数トンあったでしょうし、一族のイノシシの中では最大級なのではないでしょうか。

しかも、白い毛のイノシシは稀なのでこの大きさになると実際には存在しなかったと思いますが、もし実在していたら神様として崇められてもおかしくないですよね。

ちなみに冒頭でタタリ神になってしまったナゴの守は出雲のイノシシたちを取りまとめていましたが、その後は乙事主が鎮西・出雲のイノシシたちを束ねる存在となり、仲間たちからも神格化された存在だったことがわかります。

 

体重約540kgのイノシシは実在していた

日本を出て世界を見てみると、北米やロシアではあっと驚く大きさのイノシシが発見されているそうです!

特にロシアではなんと体重約540キロにもなる巨大イノシシを捕獲したのだとか。

ぴよ吉
ぴよ吉
さすが世界はスケールが違うね。

シシ神の森のモデルとなったのは屋久島や青森の原生林だといわれていますし、環境が異なればもしかしたら巨大な動物も本当に住んでいたのかもしれませんね。

そこで思い出してほしいのが、乙事主が一族を憂いていた言葉です。

イノシシたちは皆小さくなり、知性も失われ、いずれ人間に肉として狩られるようになるのだと言っていたセリフはまさに日本の里山に住むイノシシの姿に近いのではないでしょうか。

一族の未来を予言する聡明さ、負けるとわかっていても仲間の思いを背負って戦う勇敢さが垣間見えますね。

 

【もののけ姫】鎮西(九州)のモデルとなった場所や由来を徹底調査!

猟師が乙事主を見つけたとき、鎮西から海を渡ってきたんだと言っていますね。

鎮西とは九州のことで、乙事主は九州のイノシシたちを束ねる存在として猟師の間では名が知れていたのでしょう。

ぴよ吉
ぴよ吉
慌てて逃げるジコ坊の様子からしてかなりの大物って感じ!

乙事主という名前は、九州の地名に由来するのかな?と思う方も多いでしょうが、実は長野県の地名からつけられているんだとか。

また、古事記にも乙事主の由来となっている話があるのではといわれているので、詳しく調査してみました!

 

鎮西府(大宰府)のある場所が九州だった!

鎮西(ちんぜい)」はあまり聞き慣れない言葉ではありますが、意味は「西を鎮める」。

当時の政権から西に位置していた九州地方を治めるために大宰府が設置され、その異称として鎮西府と呼ばれていました。

ぴよ吉
ぴよ吉
初めて聞いたときはどこなのかわかんなくて混乱した!

【もののけ姫】のモデルとなったのはたたら製鉄が盛んに行われていた出雲(島根県)だといわれているので、九州から海を渡ってはるばるやってきたというわけですね。

実は九州近辺の海や瀬戸内海を泳ぐイノシシが多数目撃されており、イノシシがいないはずだった島で発見されたことがあるそうなので、泳ぐのは得意な様子。

九州から本土へ渡るのはそこまで難しくなかったのかもしれませんね。

 

乙事主の名前の由来やモデルとなったのは?

乙事主の名前は、宮崎駿監督の別荘がある長野県諏訪郡富士見町乙事という地名に由来しているのだそう。

「あちこち」という言葉の由来となった「遠近(おちこち)」がなまって「音骨(おつこつ)・乙骨(おっこつ)」と変化し、乙事という地名が定着したとのこと。

ちなみに長野県の「烏帽子池」や「甲六川」もエボシ御前や甲六の名前の由来となったそうですよ。

ぴよ吉
ぴよ吉
日本の色んな地域を参考にして作られているんだね~!

そして、乙事主のモデルになったのではといわれているのが古事記に登場するイノシシたち。

3つの神話に登場しており、大きなイノシシや神様が化けたイノシシとして人間の前に現れ、いずれも驕った人間に罰を与えたり、驚かせたりするような役割を負っているんです。

中でも葛城山で登場した「一言主(ひとことぬし)」というイノシシの姿をした神様は名前の響きも似ていますね。

古事記の中では人間が敵わない次元の違う存在として描かれているようですが、【もののけ姫】では真逆の立場になってしまうというのも皮肉で考えさせられますね…。

 

まとめ

スタジオジブリ作品【もののけ姫】で、巨大な白イノシシの姿で登場し重要な役割を果たす乙事主。

一般的なイノシシの大きさを遥かに上回った乙事主級の巨大イノシシは、実在していません

ロシアで体重約540キロのイノシシが実在したことは確認できたものの、乙事主のゾウのような体格であれば体重は1トンを越えているでしょうね。

ぴよ吉
ぴよ吉
森で出会っちゃったら失神するかも…。

また、鎮西(九州)から海を渡ってきたとされていますが、鎮西の意味は「西を鎮める」。

大宰府が鎮西府と呼ばれていたこともあり、転じて九州地方を指す言葉となったんですね。

ということは、乙事主の名前の由来やモデルは九州地方?かと思いきや、「長野県諏訪郡富士見町乙事」という宮崎駿監督の別荘がある場所が由来。

他のキャラクターの名前も長野にある池や川がモデルとなっており、日本のあちこちの場所を参考にしたことがわかりますね。

ぴよ吉
ぴよ吉
古事記に登場するイノシシの神様がモデルになった説もあるよ!

古事記では、人間にお灸をすえるような立ち位置で登場する「一言主」というイノシシの姿をした神様が乙事主のモデルとして近いのではといわれているんだとか。

【もののけ姫】のモデルとなった場所や由来など、知れば知るほど設定が奥深いのでどんどん深堀りしたくなってしまいますね♪