記念すべきディズニーアニメ、50作品目となる「塔の上のラプンツェル」。
ディズニープリンセス映画としては初となる3D作品で話題になりましたね。
強くて可愛い主人公、ラプンツェルに憧れる女の子は多いのではないでしょうか。
そんな「塔の上のラプンツェル」ですが、元ネタとなる原作はグリム童話にあることをご存知でしたか?
原作はグリム童話「ラプンツェル」となっており、映画の内容との違いがたくさんあるんだとか!
今回は現代のラプンツェルと元ネタとなった原作の内容を比較し、グリム童話とディズニーでの違いを徹底調査してみました!
Contents
【塔の上のラプンツェル】原作との違いは?
「塔の上のラプンツェル」って原作あるのはじめて知った🤭✨#塔の上のラプンツェル #ラプンツェル pic.twitter.com/Kkhz0jQ0Rv
— ゆいD垢❣️🐥🦊 (@gomdona) May 1, 2020
ディズニーアニメ「塔の上のラプンツェル」は、幻想的でロマンティックなストーリーで描かれていますが、元ネタとなる原作はまるで違うようです。
グリム童話の原作では、やってはいけない事に対する報いを象徴していますね。
一方、ディズニー映画のラプンツェルでは「悪い人は罰をうけ、前向きに生きる人にはハッピーが待っている。最後はみんなが幸せ」という、まさに聞き手が求める内容にアレンジされています。
原作との違いを調査!
『塔の上のラプンツェル』は、2010年のアメリカ合衆国のアニメ映画。
ォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ長編作品第50作目であり、初の「3Dで描かれるプリンセスストーリー」。
原作はグリム童話の『ラプンツェル』。 pic.twitter.com/wx8iTzWXxO
— 佐伯 (@saekiya) September 12, 2020
ディズニーの「塔の上のラプンツェル」は、皆さんもご存知のように、明るく元気で誰からも愛される主人公ラプンツェルの物語。
実はプリンセスとして生まれてきますが、魔法が宿った金色の髪を自分だけのものにしたいゴーデルに連れ去られてしまいます。
ゴーデルに外に出ることを禁じられ、18年間、森にある高い塔の中で暮らすことになりました。
元ネタとなった原作では妖精に引き取られ、12歳になるまでは普通に育てられていたようです。
成長したラプンツェルに悪い虫がつかないように、塔に閉じ込めて世間の目に触れないようにしたわけですね。
そこまでして大事に育てたのに、王子との密会の末、妊娠してしまったラプンツェル。
罰として髪を切られて塔から追い出されてしまいます。
自分から外に飛び出したディズニーのラプンツェルとは状況が全く違いますね。
原作では、ラプンツェルがいなくなった悲しみで絶望するのは王子でした。
塔から飛び降りて命は助かりましたが失明するという残酷な結果です。
映画では助けにきたフリンがゴーレムに刺されてしまいますが、ラプンツェルの悲しみの涙で生き返ります。
原作では過酷な人生を歩んだであろうラプンツェルと双子の子供たち。
そして盲目で7年もの間、たった1人で彷徨い続けた王子がみんな一緒に城へ戻ることができて本当によかったと心から思ってしまいます。
ディズニー映画のラプンツェルは出生から城に戻るまで、たくさんの人と出会い、ピンチも乗り越え、手に汗握るストーリーになっていますね。
それに比べて原作は、表現や描写が過激であっても、ストーリーは地味に思えてしまいます。
妖精ゴーレムも悪でも敵でもなく、ただラプンツェルを大事に育てようとしただけです。
王子と密会していたラプンツェルを素直に応援できないのは私だけでしょうか。
元ネタであるグリム童話の原作とディズニー映画とではこれほどの違いがあるのです。
ファンタジー性がない怖い話?
「群像」5月号の絵本グリム童話に『ラプンツェル』で参加しています。総カラーの豪華な企画です。私の作品には宇野亞喜良さんが絵を描いてくださりました。素晴らしく美しい挿画のごく一部を。支配と欲望の物語。獣のような美少女のおはなしです。 pic.twitter.com/0O1bcJ60wK
— 千早茜 (@chihacenti) April 8, 2016
原作はどうでしょうか?
グリム童話は、ドイツのグリム兄弟が書いた民話集。
残酷な描写や過激な表現も多く、周囲からの批判も多くあったようです。
私たちが知っている現在のグリム童話は、何度も修正され、誰もが受け入れられるマイルドなお話になっていますよね。
原作「ラプンツェル」も、実は性的描写がなまなましく使われていたため、お子様にはとても読ませられない内容だったのです。
【塔の上のラプンツェル】元ネタになったグリム童話の内容を徹底比較!
泊まりたい夢が叶った✨
ここはBurg Trendelburg…「ラプンツェル、ラプンツェル、お前の髪を垂らしておくれ」でお馴染みグリム童話『ラプンツェル』のモデルとされる塔がある古城ホテル。お城の始まりは12世紀に遡り、改装を経ても重厚感と気品が漂う素敵なお城。#こっさん旅メモ pic.twitter.com/PpaUgbXebp— Cruise(Izumi) (@cruise_journey) March 21, 2023
さて、ラプンツェルの髪がとても長いことは唯一共通しているところですが、映画では魔法の力があります。
また、動物が登場してコミカルなシーンもたくさん!
暗い印象の原作とは違う点がいくつかあるので、それを一覧でご紹介しましょう。
アニメと原作の内容を一覧で徹底比較!
好きな人と一緒にいる時間って
いくらあっても足りない。 pic.twitter.com/CaKM9Z82qa
— ラプンツェル (@roloa9273) August 25, 2023
原作とディズニー映画では、登場人物の設定や物語の内容にだいぶ違いがあるようです。
原作 | ディズニー映画 | |
ラプンツェルの髪 | とても長いが魔法力はない | とても長く魔法の力を持つ。歌うことで金色に光り輝き、傷も治す |
ゴーデル | 妖精(魔女) | 普通の女性。ラプンツェルの髪の魔法で若返り、400年生きている |
恋人 | 王子。名前は不明 | フリン・ライダー(大泥棒)本名はユージーン |
動物 | なし | カメレオンのパスカル。白馬のマキシマス。いつもラプンツェルの味方でいてくれる可愛いキャラクター。 |
ラプンツェルの髪を切ったのは? | ゴーレム。ラプンツェルの裏切りに怒り髪を切る。 | フリン・ライダー。ゴーレムから解放するために切った。 |
ゴーデルの最後 | 不明 | ラプンツェルの髪を切った事により、魔法の力が解けて砂になる |
ラプンツェルの涙 | 王子の目が見えるようになる | ゴーデルに刺されたフリンの命を救う |
原作では性的描写などリアルに表現されていたため、次の改版ではカットされていたり、表現の方法が変更されていたりします。
それを元にディズニーがアレンジし、ディズニー映画を代表する作品となりました。
内容が変更になったのはなぜ?
監督を務めたのは、ネイサン・グレノとバイロン・ハワードの二人✌️グレノは「ムーラン」の仕上げ担当からキャリアをスタート。ハワードは「ポカホンタス」の仕上げからスタートし、「ボルト」で監督デビュー。この後「ズートピア」でも監督を務めました。#ラプンツェル #ディズニー #おうちで映画 pic.twitter.com/N7Z3kGovb0
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) May 1, 2020
グリム童話「ラプンツェル」のアニメ化を企画したディズニーでしたが、原作の内容があまりにも過激で子供向けではなかったため、一度は企画を断念。
監督は「本格的に映画化するには完全に内容を変える必要があった」と、インタビューで語っています。
登場人物の設定を変えたことにより、ディズニー映画を代表する素敵な作品になりましたよね。
やはりディズニーのアニメには冒険やファンタジーが欠かせないということがわかります。
まとめ
『やっぱディズニー』(144)
『塔の上のラプンツェル』
2010年
髪長姫で知られるグリム童話のラプンツェルを主人公に自由自在に操れる驚くほど長い彼女の魔法の髪に秘められた謎と旅。 pic.twitter.com/E1NnpmsICI— K’s Dee(ケイズ・ディー)🎸歌うロボット工学者・SSWで空想大学『京都観光文化大学』配信 (@Ks_Dee_info) March 8, 2023
ディズニー映画「塔の上のラプンツェル」に元ネタとなる原作があったことを知らなかった人も多いのではないでしょうか。
そして原作のグリム童話とディズニー映画では、内容の違いがたくさんあることもわかりました。
この機会に元ネタとなったグリム童話の原作を読んでみるのはいかがでしょう?
原作がどのようにアレンジされ、ディズニー映画「塔の上のラプンツェル」が完成したのか、内容の違いをそれぞれの角度から読み解いていくのも面白そうです。
そして、東京ディズニーシーに「ラプンツェルの森」を含む3エリアが、2024年春に開業されると発表されました!
ラプンツェルの幻想的な世界を体験できる日がとても楽しみですね。